KOTARO JOURNAL

隣人トラブルから見えるオランダ人の「謝罪しない」「過去を水に流す」国民性?

(上記の写真では、隣人トラブルで悩む妻が海を眺めながらたそがれています)

 

現在、私と妻はオランダ政治都市ハーグのたくさんのアパートが連なる集合住宅に居住しています。

私たちがこのアパートに住んで約10ヶ月が経過していますが、ふたつ隣に住む隣人との間で多発するトラブルに以前から悩まされています。そして、この隣人との間に起きたトラブルには、あるオランダ人の国民性が現れていて、その国民性を知らない私たちだからこそ、苦労しているのではないかと思いました。

 

今回の記事では、この隣人との間に起きたトラブルを例にして、オランダ人の国民性について考えてみたいと思います。

ちなみに、隣人トラブルの物語で登場する人物は、隣人と私の妻になります。トラブルが起きた際に、私が現場にいたわけではないため、以下で記載する物語はすべて妻の記憶を通じての文字起こしとなっています。

 

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隣人Vとの出会い

現在住んでいるアパートのリビング

現在住んでいるアパートのリビング

2016年9月末にオランダへ移住してきた私たち夫婦は、短期間の間に現在のアパートを見つけて賃貸契約までこぎつけました。そして10月頭から入居を開始します。この集合住宅は非常に閑静な地区に位置しており、広いバルコニーもあるために素晴らしい環境が整ったアパートです。

私たちが入居してから数日経ったある日のこと、私たちのアパート玄関前の共同廊下に一匹のネコがいました。ネコ好きな私たち夫婦は、このネコと戯れていると一人の男性が現れました。彼と話していると、どうやら彼がこのネコの飼い主であり、私たちが居住するアパートのふたつ隣に住んでいることが分かりました。

彼の名前はⅤで、30代前後のオランダ人。

Vは仕事終わりだそうで、彼が住むアパートに迎え入れてくれました。Vの部屋にはもう一匹の子猫(生後半年くらい)がいました。数日前に入居した私たちは、これから最低1年間は近隣住民となるであろうVと仲良くなるために自己紹介をして、Vも初対面でも関係なく個人的なことを色々と話してくれました。

1時間弱ほどVと雑談をして自宅アパートに戻った私たちは、オランダに移住して早々にオランダ人の知人ができたことや穏やかな隣人Vに恵まれたことを喜びました

 

しかし、この喜びは2016年も終わろうとする12月頃から徐々に崩れていきました。

 

第1のトラブルー理不尽な苦情

近所にあるお気に入りの風景

近所にあるお気に入りの風景

私たちの集合住宅には建物内へ入館する正面玄関があり、基本的にはそこから集合住宅へ出入りします。その一方で、各階の共同廊下に設置されている非常階段は、集合住宅の中央に位置する地上駐車場・駐輪場へと繋がっています。そのため、物理的に正面玄関を通らなくとも非常階段を使って集合住宅に入ったり出たりすることができます。私たち夫婦が居住する2階の非常階段は、Vの部屋の隣に位置しています

そして、この非常階段を巡って最初の隣人Vとのトラブルが発生します。

 

私たち夫婦は、自転車の窃盗事件が多発するオランダの事情を知っているため、集合住宅の住人しか入ることのできない駐輪場に自転車を駐車しています。ただし、通常の中央入口を通過して駐輪場へ向かうのは少し遠回りになっており、日常の生活で少し不便に感じていました。しかしながら、駐輪場まで近道できる非常階段は、非常時に使用するものなので使うことは一切していませんでした。

ある日、駐輪場に自転車を駐車しようとしていたところ、この非常階段からVの妻が降りてくるところに遭遇しました。そのため、私たち夫婦はこの非常階段を日常生活で使っても大丈夫なんだという認識をしました。

ちなみにVの妻はアフリカ出身のオランダ人女性であり、軽く挨拶をする程の関係です。理由は定かではありませんが、彼女は私の妻が挨拶をしても無視するため、私の妻は彼女のことをあまり良く思っていないようです。

 

Vの妻がこの非常階段を使っているところを目撃したために、私の妻はある日の外出時に非常階段を使って駐輪場へと降りていきました。すると、Vが自宅から出て来て、非常階段を降りる妻を呼び止めました。

 

V「親愛なる隣人よ、この非常階段を使うのはやめてくれないかい?この階段は、非常時用だってことを知ってるかい?」

妻「もちろん知っているわ。でもあなたの妻がこの非常階段を使っているところをこの前見たから、私も使って大丈夫だと思ったのよ。」

V「他の近隣住民から苦情を聞いたんだ。誰かが非常階段を使って降りる際の足音がうるさいとね。その苦情の原因は、君なんじゃないかい?

妻「この非常階段を使うのは、今日が初めてよ?他の近隣住民が言っている苦情は、私が原因じゃないわ。あなたの妻が、苦情の原因じゃないの?」

V「君の言いたいことは分かった。今、僕の妻が寝室で寝ているんだ。君の非常階段を降りる足音で妻が起きてしまうかもしれない。だから、もう2度と非常階段を使うのはやめてくれいないかい?

妻「でも、あなたの妻が非常階段を降りる足音は、私たちの部屋まで響いているわ(嘘ではなく、本当です)。このことに関して、私は一度も苦情を言ったことはないわ。

V「分かった。じゃあ、妻が非常階段を使うことをやめたら、君も非常階段を使うことをやめると約束してくれるかい?

 

この礼儀を欠いたVの発言にキレた妻は、彼と激しい口論となりました。最終的には、Vは自身の無礼さな言動を認めようとはしなかったため、呆れた妻は会話を中断して、その場を立ち去りました。

その日の妻の怒り度は、凄まじい度合いにまで達していました。こんなに怒っている妻を見たことがない程であり、鬱憤が溜まっていた妻は一日中に渡ってVの愚痴を言いながら不機嫌になっていました。

 

第2のトラブルー前日の口論はどこへ?

ハーグ中心地から少し離れたお気に入りの公園

ハーグ中心地から少し離れたお気に入りの公園

翌日になっても、前日のVの無礼さによる妻の怒りは収まっておらず、朝から前日に起きたことが信じられないと繰り返し言っていました。当日、用事があった妻は、外出していきました。

前日のこともあり、駐輪場までは非常階段を使わずに遠回りな中央入口を通じて向かいました。すると、駐輪場には自分の自転車をメンテナンスしているVの姿がありました。

Vは妻の姿を見ると、以下のように妻へ話しかけてきました。

V「やぁ、元気かい?」

前日の口論があったにもかかわらず、笑顔で挨拶をしてきたのです。前日の一件でまだ怒りが収まっていない妻は、Vに返答することなく立ち去ろうとしました。すると、Vは妻を呼び止めました。

 

V「ちょっと待ってよ(この時に、右手の人差し指で離れた妻を自分の近くへ来させる無礼な身振りをしました)。なんで返答もせずに、無視して立ち去ろうとするの?そうした無礼な行為を近隣住民にすべきじゃないよ。僕が何か悪いことでもした?

―――この発言が信じられない妻は、怒りが沸点に達します―――

妻「本気でそんなこと言っているの!?昨日起きたことを憶えていないの!?

V「君の言っていることは、意味がわからないよ。なんで君が怒っているのかもまったく分からないよ。」

妻「昨日、非常階段のことで口論したじゃない!?私はあなたの無礼さに頭にきていて、怒っているのよ!それに、あなたは私に謝罪していないじゃない!?」

V「謝罪?なんで?僕は間違ったこと、悪いことなんてしていないじゃないか?

 

こうした会話が2人の間でしばらく続き、妻はVに対して「もう2度とあなたとは関わりたくない」と告げて、立ち去りました。

そして、この出来事が起きて以降も、隣人Vは妻を見かけると何事もなかったかのように挨拶をしていきます。けれども、妻は電話で話している素振りを見せたり、Vの姿を見かけたら別の方向に向かったりする等して顔を合わせないようにしています。 

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト。オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。


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コメント

  • コメント (1)

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    • 松坂優馬
    • 2018年 3月 26日

    初めまして。
    記事を拝見させて戴きました。

    読まさせて戴いて先ず感じたのは、御互い様と言う事で、それよりも大切な事は御互いに認め合う、と言う事では無いのでしょうか?

    我が強く悪いのは全て相手、自己は何も悪く無い。
    相手の非難秤をし、色々な意味で相手を認めようとしない。

    後、其処は日本では無くオランダ。
    日本には、『郷に入れば郷に従え』と言う諺が在りますが、オランダ似て住んで居る以上はましてや自分から選んで住んで居る以上は、オランダの文化や国民性を認めポジティブに捉えるるべきでは無いでしょうか?

    在る意味オランダ人の方が大人だと感じます。

    貴方や貴方の奥さんが何を言おうが、マナーを守ら無かったのは事実。
    相手に謝って欲しいので在れば、先ずはその時に貴方の奥さんが、我を抑えて少しでも自己の非を認め謝って入れば、それで済んだ話では無いでしょうか?

    ですが、我が強く自己のコントロールが出来無い為に拗れてしまった。

    在る意味、今の日本だったら傷害若しくは殺人事件になって居たかも知れ無いのでは無いでしょうか?

    まあ、どっちもどっちと言う事で、貴方も仰って居らっしゃる様に、日本人で在るならば日本人の文化や国民性を生かして、笑い飛ばす位の気概を持って欲しいですね。

執筆者のプロフィール

Kotaro

フリージャーナリスト&英語・セルビア語通訳者
ブログ運営者のプロフィール

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト

オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。

お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。

大学時代に旧ユーゴスラヴィア史を研究し、1年間セルビアに留学。旧ユーゴ史研究者に少し憧れたものの諦める。現在は、オランダ・セルビアに特化した記事を書くフリージャーナリストとして活動。

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