KOTARO JOURNAL

ハーグ市役所で開かれた旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真展示会「Yugoslavia behind the dunes」

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.16

オランダ政治都市のハーグ市役所1階ホールにて、2018年2月19日から23日という僅か一週間という短い期間だけ、昨年末に完全閉廷した旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷を題材にした写真展示会が行われています。

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷は、1990年代に起きた一連の旧ユーゴスラヴィア紛争で戦争犯罪や人道に反する罪などを犯した者に、国際法の名の下で裁くハーグに設置された国際司法機関になります。

1993年に設立されてから、2017年末に閉廷するまでの約24年間という長いあいだに渡って機能した国際司法機関は、歴史的に大きな意義を持つものであり、旧ユーゴスラヴィア現代史や国際法を専門とする学生や研究者以外にも、世界中の人々から大きく注目を浴びてきた機関です。

 

今回の展示会のテーマは、「Yugoslavia behind the dunes – A look behind the scenes of the Yugoslavia tribunal」です。

展示された写真を通じて、一般者が立ち入ることのできない旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の内部や同法廷内で働いてきたさまざまな職員の実体験、裁判中に使用された証拠品の数々などを見ることができる貴重な展示会となっています。

冒頭でも述べたように、僅か一週間という短い期間だけに見逃してしまった方もいるかと思いますので、どのような写真が展示され、どのような物語が語られているのかを記事を通じて紹介したいと思います。

 

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展示会の導入

1990年代に、ハーグは急激にユーゴスラヴィアらしくなりました。それは、紛争で分断されてしまった国家から多くの難民がオランダ司法都市ハーグに逃れてきたことだけでなく、依然として旧ユーゴスラヴィア紛争が継続している最中に、戦争犯罪者を訴追することを目的として、旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷(ICTY)が設立されたことを指しています。この法廷は非常に独特の機関であった。それは、ニュルンベルク裁判と東京裁判の後に設立された最初の国際戦犯法廷であり、この旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の後にハーグに設立された多くの法廷のパイオニアだったからです。

 

24年という長い期間に、161人もの容疑者を訴追してきた旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷は、2017年12月31日をもって、とうとうそのドアを閉める日を迎えました。ジャーナリストJorie Horsthuisと写真家Martino Lombezziは、この国際戦犯法廷を追い、一年間に渡って内部の独自取材を行ってきました。この2人の共同作業は、同法廷内で欠かせない役割を担ってきたものの、公に知られていない職員に焦点を当てています。インタビューが行われた職員は、例えば通訳者、証言者を専門とする管理者、アーカイブ管理者、警備員、調査係、映像技術者たちなどです。こうした役割を担ってきた職員たちは法廷内の特別な時間をどのように振り返り、法廷が彼らの生活にどのような影響を与えたのでしょうか?

 

ジャーナリストJorie Horsthuisと写真家Martino Lombezziは、一般には通常公開されていない場所を訪れています。例えば、拘置所や法廷内、アーカイブルーム、裁判官のオフィス、長い廊下、通訳者が4つの言語に同時通訳を行っているブースなどです。この2人の取材は、国際刑事法の素晴らしい世界を独特な視点で、一般の人々に少しだけ紹介する機会を作っています。

 

ハーグ市が監修したこの展示会で紹介されている法廷内の写真や物語は、1990年代の紛争で分断された国家から難民としてハーグに逃れてきた人々のことにも触れています。こうした彼らはハーグでどのような生活を経験し、法廷は彼らの生活にどのような役割を担ったのでしょうか?

※執筆者が翻訳

 

展示されている写真

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.1

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.1 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.2

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.2 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.3

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.3 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.4

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.4 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.5

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.5 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.6

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.6 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.7

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.7 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.8

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.8 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.9

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.9 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.10

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.10 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.11

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.11 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.12

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.12 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.13

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.13 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.14

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.14 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.15

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.15 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.16

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.16 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.17

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.17 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.18

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.18 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.19

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.19 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.20

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.20 ※執筆者が撮影

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.21

旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷の写真 No.21 ※執筆者が撮影[keikou][/keikou]

 

 

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト。オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。


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大学時代に旧ユーゴスラヴィア史を研究し、1年間セルビアに留学。旧ユーゴ史研究者に少し憧れたものの諦める。現在は、オランダ・セルビアに特化した記事を書くフリージャーナリストとして活動。

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