KOTARO JOURNAL

ベルリン観光で気がついた7つの特色

2018年5月下旬に一週間ほどドイツの首都ベルリンに観光で訪れていました。実は、ずっとベルリンを訪れてみたいなと思っていたので、念願叶ってようやく行く機会に恵まれました。

ベルリンと言えば、近年になって日本人移住者に人気の都市となっており、Twitter上で活発に活動している海外移住者たちでもベルリン居住者が多いなという印象を持っています。

 

私自身がベルリンに関心を持っていた理由は、2つあります。

  1. 私にとって第二の故郷であるセルビアの首都ベオグラードが「ニュー・ベルリン(第2のベルリン)」と呼ばれ、ベルリン市民もベオグラードを「ベルリンに似ている」と話していることから、どれほど類似しているのかを実際に確かめるため
  2. 大戦間期や第二次世界大戦中のドイツで政権の座につき、悍ましい歴史を引き起こしたナチ党や東西冷戦時代のドイツに関連する博物館を訪れるため

1点目の理由に関しては、先日に執筆した記事「【ベルリン観光】ベルリンの街は本当にベオグラードそのものだった。」で考察しています。2店目に関しては、後日にでも関連する記事を執筆したいと思っています。

 

それ以外の理由では、ベルリンに対して関心を持っていたことや気になっていたことがなかったために、ベルリンを深く調べない状態で訪れることとなりました。このことが良かったのか、1週間のベルリン滞在中で様々なことに気がつくこととなりました。

今回の記事では、1週間のベルリン滞在で気がついた7つの特色をまとめたいと思います。

※以下で記載する内容は、あくまでも私の主観に基づく意見であるがゆえに実際の状況と異なる可能性がありますことご了承ください。

 

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ドイツ人が快く英語を話す社会がベルリンで形成されている

ベルリンの主要観光スポットであるベルリン大聖堂

ベルリンの主要観光スポットであるベルリン大聖堂

「ドイツ人は英語で話すことを毛嫌いする」「ドイツ人に英語で話しかけると、嫌な顔をされたり無視される」などというドイツ人に対する固定観念のようなエピソードを聞いたことはありませんか?

こうした英語にまつわるドイツ人に対する固定観念をセルビア留学中によく耳にしていた私は、「英語が通じない場合は大変な観光になるな〜」と一抹の不安を感じていました。

 

実際にベルリンを訪れてみると、このような固定観念を吹き払うかのように全く正反対の社会となっていました。

そう、ドイツの首都ベルリンでは驚くほどにドイツ人が快く英語を話す社会が形成されていたのです。

もちろん、中年以上のドイツ人の場合には状況が異なる可能性もありますが、1週間のベルリン滞在で英語がまったく通じない/英語で質問して嫌な顔をされるという状況に出くわすことがありませんでした。

 

ベルリン市内のある区域

ベルリン市内のある区域

こうした環境は世界中から多くの若者が集まり、独自の社会や文化を築いてきているベルリンだからこそ存在するものであり、他都市では状況がまったく異なる可能性があります。

1年間ほど西ドイツの小都市で期間工をやっていた友人曰く、そこでは「誰も英語で話そうとしてくれない」という話を聞いています。

ただし、私が体験した限りではベルリン市では「ドイツ人が快く英語を話す」社会が作られています。

 

多くの外国人居住者がいる一方で、ドイツ語の存在価値が下がっている

駅前広場となっているアレクサンダープラッツ前

駅前広場となっているアレクサンダープラッツ前

ベルリンの街を歩いていると、様々な地域から訪れる外国人観光客も多い一方で、ドイツ系ではない外国人居住者も数多く目にしましたWikipediaの情報によれば、2011年時点でのベルリン全人口のうち約71%がドイツ系ということで、4人に1人は外国籍出身者ということになります。

また、ベルリンは若者にとってカッコいい街、クラブ遊びが毎晩できるナイトライフ・シティ、そして様々な分野で活躍するアーティスト(音楽家や芸術家など)たちが世界中から集って独自の社会を築いている街ということもあり、ベルリン文化を求めてやってくる外国人が多いと聞きます。

こうした文化の潮流は日本人の間でも話題となっており、冒頭で述べたように日本人の海外移住希望者の間でもベルリンは一際注目を浴びています。

 

蚤の市で創作品を販売するアーティストたち

蚤の市で創作品を販売するアーティストたち

そのため、ベルリンの街中を歩いていると現地人のような見た目の人々から、ドイツ語ではなくトルコ語、ポーランド語、ブルガリア語、ロシア語、セルビア語など様々な言語が聞こえてきます。

毎週日曜日に大規模な蚤の市(フリーマーケット)が開催されているベルリンの壁公園に行ってみると、個性的なデザインで創作物をしている多くのアーティストたちはドイツ系ではないことが分かります。

そして、彼らの中にはドイツ語を話せない者がいたりしました。

 

Berliner Cafés / ベルリンのカフェ

このようにベルリン市内でドイツ語を話せない外国人居住者が生活できる環境を目にすると、「ドイツ語でなくとも英語だけで暮らせる」社会が徐々にベルリンでも形成しはじめられてきたという印象を受けます。オランダではすでにこのような社会が完成されています。

上記の記事では、ベルリンに長年居住する日本人女性が、ベルリン市内のカフェ内で外国語である英語が現地語であるドイツ語よりも優先される現状を疑問視する声を挙げています。

実際に、ベルリンのカフェ巡りをしていると、ヒップスター好みのカフェではドイツ語を話せない外国人店員が働いているケースもあったりしたました。

 

現金主義の社会が依然として残っている

ドイツ連邦議会議事堂

ドイツ連邦議会議事堂

オランダで生活していると、現金で支払いをする機会がほとんどなくなりました。デビットカード決済でほとんどのことが行えるからです。こうした状況は、首都アムステルダムだけでなく、オランダ全土でも同じような状況となっています。

ベルリンはアムステルダムのように様々なスタートアップ企業が積極的に活動している街であるという認識を持っていたので、オランダのようにカード決済=キャッシュレス社会が主流となっているのだろうと推測していました。

しかし、実際にベルリンを訪れてみると日本と同じようにまだまだ現金主義の社会となっていました。

 

ドイツの伝統菓子バウムクーヘン

ドイツの伝統菓子バウムクーヘン

滞在先近くのスーパーでは9割型が現金で支払っていて、カード決済している人をほとんど見かけませんでした。

また、カフェやショップでも「現金払いのみ可」という張り紙をしているお店も多々ありました。

反対に、オランダでは「カード払いのみ可」という店も増えてきているので、ヨーロッパの中でも経済を引っ張る先進国である2国間でも正反対の社会が構築されているとは想像していませんでした。

 

なので、ベルリンやドイツ他都市を観光で訪れる予定の方は、レストランやデパートは除いてカード決済できない場合が多いと予想されるので、現金を多めに持参するか、海外でもキャッシングできるカードを手元に置いておくことを推奨します。

 

ルールを遵守するドイツ人

みんな信号を守って横断する

みんな信号を守って横断する

ドイツ人は日本人のようにルールを厳守する国民性を持つと言われていますが、ベルリン観光中にそうした光景をまざまざと見せつけられました。

例えば、赤信号の交差点で待っている状況はその国民性が最も現れるシーンだと思います。日本でも赤信号の交差点で車が全く往来していない場合でも、ほとんどの人が青信号になるまで待つかと思います。

これと同じように、ドイツ人たちも赤信号はしっかりと立ち止まり、青信号になるまで待っています。こうした光景は日本人にとって当たり前だと思うかもしれませんが、ヨーロッパ各国を見渡してみると交通ルールを守る国民が多い国は少ないでしょう。

 

オランダでも一応交通ルールを守る人は多いものの、車の往来がまったくない交差点では青信号になるまで待つ人は少数派のように感じます。とりわけ自転車の運転手は、さっさと先に進みたいがために信号関係なく車の往来可否で判断して道路を横断する人が多いです。

また、イギリスのロンドンなどでは歩行者の信号が存在する意義がないにも等しいほど、赤信号で立ち止まる人は誰もいません。交通ルールを規制する立場の警察官でさえ、赤信号でも車の往来がなければ他の市民と同様に横断する光景がロンドンではあります。

 

こうしたヨーロッパの光景を見ていると、どれだけドイツ人がルールをしっかりと守る国民なのかがよく分かります。

 

LGBTの割合が非常に多く、みんな生き生きと過ごしている

LGBTの割合が非常に多く、みんな生き生きと過ごしている印象

※執筆者が撮影

ベルリンは同性愛者やバイセクシュアル、トランスジェンダーといったLGBTと呼ばれるセクシュアル・マイノリティの人々をたくさん見かけます。

とりわけレスビアンが非常に多く、みなそれぞれ自分の好きな格好をして、自由気ままに生き生きと過ごしているなという印象を受けました。

 

LGBTの法的権利・社会的立場の向上を求めるゲイ・パレード(プライド・パレード)と言えば、世界で初めて同性結婚を合法化したオランダの首都アムステルダムで毎年行われているパレードを想起する人も多いかと思います。

昔のアムステルダムで行われていたパレードがどのようなものだったのかは分かりませんが、現在のパレードはあまりにも商業化されすぎたイベントのようなものとなり、単純に騒ぎたい若者や世界各国から観光目的で訪れる外国人観光客が集まってワイワイやっているだけのようなものになってしまった感があります。

同性結婚を世界で初めて合法化したオランダではあるものの、国内にたくさんのLGBTの人々がいるかというと、そうでもないという印象です。

こうしたオランダの社会を知っている身からすると、ベルリンはとてつもなくLGBTの人々が多い(厳密にはLGBTの人口密度が多いというべきか)印象を受けました。

 

また、ベルリンはアムステルダムよりもさらに「自由」で「開放感のある」社会が構築されているように感じます。

自分の好きなことをやりたい/とことん追い詰めていきたい若者が集まるが故に、そのような雰囲気が出来上がっているのかもしれません。けれども、こうした環境がマイノリティという立ち位置であるLGBTの人々にとって、過ごしやすい環境なのかなと感じました。

 

ヴィーガン料理がすごい多い

ヴィーガン料理としてベルリンで人気となっているベトナム料理

ヴィーガン料理としてベルリンで人気となっているベトナム料理

ベルリンの至るところで、ヴィーガン料理を見かけました。

ヴィーガン料理だけを売りにしているレストランの数は非常に多く、通常の店でもメニューを開いてみると、ヴィーガン料理が最低一品は用意されているといった感じです。

また、レストランだけでなくアイスやスイーツを販売するお店でも「ヴィーガン」を大きく謳うところを見かけたりと、ベルリンの街全体が「ヴィーガン」という印象を抱きます。

 

日本ではまだまだヴィーガン文化はそれほど浸透しておらず、「ヴィーガン料理の値段が高くて気軽に楽しめない」という印象を持つかもしれません。

多くの人がヴィーガン文化を認知しているオランダでさえ、ヴィーガン料理は普通の料理よりも少し高い値段設定がされています。

これらとは対照的に、ベルリンではヴィーガン料理でも非常に気軽な値段で楽しめる空間が作られています。そのため、ヴィーガン料理が特別なものではなく、普段とは変わらない日常の一部となっています。

 

私自身はヴィーガンではありませんが、ヴィーガン料理の美味しさに少しづつ魅了されてきているために、ベルリン観光中にはヴィーガン料理として人気を博しているベトナム料理店に毎晩足を運びました。

 

ロシア系住人やロシア人観光客が多い

ベルリン市内に観光客向けとして販売されているソ連に関連するお土産

ベルリン市内に観光客向けとして販売されているソ連に関連するお土産

最後に、ベルリン観光中に最も気になったのが、ロシア系住人やロシア人観光客が他都市に比べてベルリンに多いことです。これほど多くのロシア語が飛び交っている西ヨーロッパの都市は見たことないと感じるほどでした。

 

ベルリンを歩いていると、至るところでロシア語が聞こえてきます。

Wikipediaの情報によれば、1991年のソ連崩壊が引き金となって多くのロシア人が西ヨーロッパへ移住し、その中でもドイツが最も多かった移住地だったとのこと。100万人強のロシア系移民がドイツ国内で暮らしているものの、かつてソ連が建国・実効支配していた旧東ドイツ地域に集中しています。

地理的にドイツの東側に位置するベルリンには、2万人強のロシア系住人が住んでいるとされています(2016年時)。2万人強だとベルリン全人口のうち約3%を占めるほどですが、それでも突出して多いなという印象を抱きました。

 

DDR博物館に展示されてある東ドイツ時代に使用されていたもの

DDR博物館に展示されてある東ドイツ時代に使用されていたもの

観光スポットの中でも、東ドイツ時代の日常生活をテーマにしたDDR博物館を訪れたときには、たくさんのロシア人観光客(個人)が東ドイツ時代のベルリンを観察していました。

同じ社会主義圏だったということもあり、東ドイツに関係する博物館はロシア人にとって共感できるものが多いのかもしれません。実際に、社会主義圏だった国出身の妻もベルリン観光で、社会主義圏を彷彿させる街並みがまだ残っていると話していました。

 

以上、ベルリン観光中に気がついた7つの特色でした。みなさんはベルリン観光中に気がついたこと何がありますか?

 

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト。オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。


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大学時代に旧ユーゴスラヴィア史を研究し、1年間セルビアに留学。旧ユーゴ史研究者に少し憧れたものの諦める。現在は、オランダ・セルビアに特化した記事を書くフリージャーナリストとして活動。

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