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ハーグ生まれのクラフトビール「Kompaan」が営業する工業地帯風ブルワリーバー

ハーグ生まれのクラフトビール「Kompaan」が営業する工業地帯風ブルワリーバー

世界中でクラフトビールブームが巻き起こっている昨今、オランダの政治機構や様々な国際機関が集中する「国際法と平和の街」ハーグにもいくつかのクラフトビールが醸造されています。その中でも、Kompaan(日本語読み:コンパン)と呼ばれるハーグ生まれのクラフトビールがビール愛好家の間での人気が高まり、大きな注目を集めるクラフトビールへと急成長を遂げています。

このハーグ生まれのクラフトビールKompaanは、ハーグ中心地から少し離れた旧工業地帯で現在は都市再開発事業が行われているBinckhorstと呼ばれる地区にブルワリーバー(醸造所&バー)をオープンさせています。

先日にようやくこのKompaanのブルワリーバーを訪れる機会がありまして、その独自のテーマを持った店内の光景に驚きました。

なぜならば、かつて自動車工場があったようなガレージをそのまま再利用したバーの店内には、貿易輸出入用用の大型コンテナが立ち並び、工業地帯ならではの荒っぽさとある意味でオシャレな雰囲気を同時に醸し出していたからです。

今回の記事では、このハーグ生まれのクラフトビール「Kompaan」の工業地帯風ブルワリーバーの雰囲気を写真とともに振り返ってみたいと思います。

 

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Kompaanの成り立ち

Kompaanのオリジナルコースター

Kompaanのオリジナルコースター ※執筆者が撮影

まずは簡単にハーグ生まれのクラフトビールKompaanの成り立ちを振り返ってみましょう。

2012年の中頃に二人のオランダ人JasperとJeroenはクラフトビール会社Kompaanを起ち上げました。開業当初は2人とも異なる職業に従事しながら、Kompaanのクラフトビール製作に励んでいました。そして、最初に醸造されたクラフトビールKompaan 20(現在の名称はKompaan 20 Ally)はあっという間に売り切れてしまい、ビール市場でのKompaanの売れ行きの良さを受けて、2人はKompaanの将来的な可能性を大きく感じました。

翌年2013年に入ると、Jasperはこれまで従事していた職業を辞めて、Kompaanのクラフトビール製作に本格的に乗り出すこととなりました。そして、Kompaanというブランド名はビール市場でどんどん知れ渡り、ビール愛好家からの需要も伸びていきました。そして、この年の夏にはハーグのリゾート地であるスフェニンゲンビーチにて「KOMPAAN BIERFASTIVAL」と自社ブランド名がついたビールフェスティバルを開催し、大きな成功を成し遂げました。

 

Kompaanが現在のブルワリーバーをオープンさせていく様子を収めた短編ドキュメンタリー動画(音声はオランダ語)

2014年には現在のブルワリーバーが位置する旧工業地帯Binckhorstにある複合施設de Besturingに移り、クラフトビール醸造所と貯蔵庫が新たに作られました。この複合施設には様々なアーティストやデザイナー、メーカーが集う場所であることから、Kompaanは様々なアーティストや起業家とコラボレーションしながら発展していきました。そして、この年にもう一人のKompaan創業者であるJeroenもこれまでに従事していた職業を辞めて、創業者2人が本格的にKompaanクラフトビールの成長に大きな力を注ぐようになりました。

2015年に入るとKompaanは現在のブルワリーバーがある950m2の大きなガレージに引越し、150,000€という多額の資金を投じてクラフトビールバーをブルワリーの隣にオープンさせました。そして、2015年8月20日にオープンさせたブルワリーバーはハーグ市の郊外かつ工業地帯にあるにもかかわらず、多くのビール愛好家やアーティストが集う場所へと変化していきました。

 

Kompaanのブルワリーバー

Kompaanのブルワリーバーの店頭

Kompaanのブルワリーバーの店頭 ※執筆者が撮影

ハーグ生まれのクラフトビールKompaanのブルワリーバーがある地区Binckhorstはかつて工業地帯であったことから想像できるように、こんなところに本当にバーなんてあるのかと疑いたくなるような場所にあります。私が訪れたのが土曜日だったことも影響してか、この地区付近にはほとんど人が見当たりません。

 

例えば、上記の写真はKompaanのブルワリーバーの店頭の後ろ側には、以下の画像のような依然として工業地帯として機能している地区の光景が視野全体に広がります。

Kompaanブルワリーバーの目の前に広がる工業地帯の風景

Kompaanブルワリーバーの目の前に広がる工業地帯の風景 ※執筆者が撮影

 

店内に入ると、そこは本当に工業地帯風ブルワリーバーだった……

Kompaanブルワリーバーの店内に入ると、そこは本当に工業地帯のままだった

Kompaanブルワリーバーの店内に入ると、そこは本当に工業地帯のままだった ※執筆者が撮影

いよいよKompaanの店内に入ってみると、そこは本当に自動車工場がかつてあったようなガレージがそのまま再利用されて、貿易輸出入用のコンテナが何台も入っている工業地帯風のバーでした。工業地帯風というよりも、本当に工業地帯が兼業でビールバーを営業しているかのような雰囲気です。

 

コンテナを再利用したビールサーバー

コンテナを再利用したビールサーバー ※執筆者が撮影

入り口から入ってすぐ右手にはカウンターと、コンテナを再利用した20種類のビールサーバーが一列に並んでいます。そして、そのビールサーバーの上方には、このKompaanブルワリーバーで提供している20種類のドラフトビールのメニューが載っています。

 

私が訪れた時のメニュー一覧(2018年1月時)

私が訪れた時のメニュー一覧(2018年1月時) ※執筆者が撮影

定員に聞いてみると、20種類のうち12種類は常時あるメニューで、残りの8種類は期間限定のKompaanクラフトビールや他社とこ特別コラボビール、他社のビールなどが定期的に入れ替わるメニューになっているとのこと。

アルコールが飲めない人向けにも、コーヒーやお茶、ジュースなどのアルコールフリーも用意されています。

 

いざビールを注文!

私が一杯目に頼んだビールは、IPA

私が一杯目に頼んだビールは4番のHandlanger Double IPA ※執筆者が撮影

一杯目に注文したのはメニュー4番になっている「Handlanger Double IPA」。オランダに来てから「注文に迷ったらとりあえずIPA」を頼んでいる私は、このクラフトビールを直感で選びました。でも、この直感は外れていませんでした。IPA特有の強いアロマとホップの香りに、爽やかなフルーツの風味が口全体に広がります。普段はよくオランダ産ビール「Brand IPA」を飲んでいますが、一般的なIPAビールよりもアロマの香りが格段に強まっています。

他のクラフトビールバーやパブのように、注文する前に気になるビールのテイスティングも行えるので、複数のビールで迷っている人はテイスティングをお願いしてみましょう。

 

クラフトビールだけでなく、美味しいつまみ料理も食べれる

クラフトビールだけでなく、美味しいつまみ料理も食べれる ※執筆者が撮影

Kompaanのブルワリーバーでは、クラフトビールだけでなく美味しいつまみ料理も楽しめます。今回訪れた時には小腹を空かしていたので、バッファローウィング(ブルーチーズソース付き)を頼んでみました。これが本当に美味しくて美味しくて堪らなかったです。おつまみメニューはこれ以外にもチーズやパン、スナックなどが用意されています。

 

ブルワリーバーとしての魅力

店内の反対側には、ブルワリーが見える

店内の反対側には、ブルワリーが見える ※執筆者が撮影

店内は一階部分だけでなく、コンテナを組み合わせた2階部分もあり非常に広いバーとなっています。そして、カウンターの反対側に「Keep your friends close and Kompaan closer」と書かれた大きな扉が見えると思います。この大きな扉は横にスライド式で動き、その奥にはバーが営業していない時間帯や休業日にクラフトビールを醸造するブルワリー工場となっています。

そして、このブルワリー工場は透明のガラスを通じて中を覗くことができます。

 

バーの隣に設置されてあるブルワリー工場の様子

バーの隣に設置されてあるブルワリー工場の様子 ※執筆者が撮影

実は、このKompaanのブルワリーバーは週に4日間(木〜日曜日)の午後から夜にしか営業していません。つまり、他の営業日以外はここでクラフトビールをせっせと醸造しているわけです。バーが営業している時に、このブルワリーが実際に稼働している日があるのか詳細は分かりませんが、こうしたブルワリー工場施設を横で眺めながら、作られたクラフトビールの味わいを楽しむ贅沢を味わえるのがブルワリーバーの魅力と言えるでしょう。

 

 

店内には一般市場で販売されていないビールや公式グッズが販売されている

Kompaanクラフトビールや公式グッズの販売コーナー

Kompaanクラフトビールや公式グッズの販売コーナー ※執筆者が撮影

店内の奥には、Kompaanのクラフトビールや公式グッズが販売されているコーナーがあります。2015年より本格的にクラフトビール醸造に進出したKompaanは他のクラフトビール会社と比較して大量のビールを醸造する器具と人材を持っていません。そのため、ハーグ市内では一般のスーパーで時々見かけるものの、ハーグ市街ではあまり見かけられないクラフトビールです。

しかしながら、このブルワリーバーでは一般の市場では手に入らないであろう珍しい種類を販売していたりします。

 

購入したKompaanクラフトビール2種類

購入したKompaanクラフトビール2種類 ※執筆者が撮影

例えば、上記写真の右手のビール「72hrs」はラズベリー風味のクラフトビール。飲んでみると、本当にラズベリーの酸っぱさがすごい強調されたビールで面白い味でした。こちらはフルーティーなビールが好きな人には是非オススメしたいビールです。

そして、このクラフトビール2本を帰りに購入した際には店員からKompaanの公式グラスをプレゼントされました。こちらのグラスは公式グッズとして3€で販売されていますが、時々店員からプレゼントされるケースもあるかもしれません。

 

総括ーKompaanのブルワリーバーで非日常を味わうー

総括

※執筆者が撮影

このKompaanブルワリーバーでは定期的に音楽ライヴを行ったりする企画が予定されたりしています。そして、こうした企画が行われる日でも入場料などは徴収せず、クラフトビール愛好家が音楽を聞きながらビールを楽しめる時間が用意されています。

冒頭でも述べたように、このKompaanのブルワリーバーは他のバーとは異なる非日常的な時間を楽しめる「工業地帯」をテーマにしたバーとなっています。そのため、かつて自動車工場のガレージとして使われていたであろう施設を再利用しているため、天井は非常に高く開放感に溢れる店内で美味しいビールをゆっくりと飲みながら楽しめます。

これまで一度もハーグ生まれのクラフトビールKompaanを聞いたことがない方もハーグを訪れた際には、一度この特別な時間を過ごせるブルワリーバーに足を運んで非日常的な時間を過ごしてみてはいかかですか?

 

Kompaanクラフトビールバーの詳細

公式サイト:http://kompaanbier.nl/
営業時間:木・金曜日(16:00〜01:00)、土曜日(14:00〜01:00)、日曜日(14:00〜22:00)
テイスティング:日曜日のみ開催。一人当たり15€の参加費(事前に要予約)
住所:Saturnusstraat 55, 2516 AE Den Haag
最寄りのバス停:26番、28番、46番(ハーグ中央駅より46番バスで10分ほど)

 

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト。オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。


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大学時代に旧ユーゴスラヴィア史を研究し、1年間セルビアに留学。旧ユーゴ史研究者に少し憧れたものの諦める。現在は、オランダ・セルビアに特化した記事を書くフリージャーナリストとして活動。

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