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スリナム系移民なくして、サッカーオランダ代表の栄光なし?

Surinamese

今回は、オランダにおけるスリナム系移民の存在とサッカーオランダ代表の関係についてお話ししようと思います。

オランダにおけるスリナム系移民に関する記事を先日書きましたので、「スリナム?スリナム人?」と疑問に思う方は、こちらを参照してください。

 

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新・旧「移民大国」のサッカー代表チーム事情

皆さんは欧州各国の代表チームの試合を見ていますか?

良く観戦している方ならば気が付くと思いますが、旧「移民大国」であるフランスやイングランドの代表だけでなく、新「移民大国」としてドイツやベルギーの代表で多様な人種・民族的背景がある選手たちが活躍しています。
※この文章における新・旧「移民大国」はサッカー界での意味として使っています。

 

 

世界歴代最高選手の1人であるジネディーヌ・ジダンは、アルジェリア系移民2世。
現役引退後は古巣でもあり世界的に有名なスペイン・レアルマドリードの監督としてチームを指揮している。

 

 

 

ドイツサッカー界の至宝、メスト・エジルは
トルコ系移民3世。
現在は、私が昔から応援するイングランド・アーセナルにて絶賛活躍中!

 

 

特にフランス代表では、もはや「純粋な」フランス人はほとんどおらず(現在スタメンではオリヴィエ・ジルーのみ?)、また近年のベルギー代表の躍進(世界ランキング4位/2016年11月1日)は移民の子孫の活躍が大きいと言っても過言ではありません。

 

旧「移民大国」としてのオランダ代表

http://gty.im/458920120

オランダは、戦後の経済発展の労働力としてトルコやモロッコからの移民の受入れに積極的であったこと、また植民地支配地域だったインドネシアやスリナムからの移民の流入が非常に大きかったことなどが要因となって、現在の移民大国となっている。
オランダ統計局の人口統計(2016年)によれば、オランダ全人口のうち「オランダ以外の国にルーツを持つ」国民は、約22%を占めている。参照資料

こうした多民族性を持つオランダにおいて、サッカーオランダ代表でも「オランダ以外の国にルーツを持つ」選手が多い点は顕著に見られ、各選手のルーツを調べると興味深い事実に気が付きました。

 

現在そしてこれまでのオランダ代表選手の多くが、
スリナム系移民もしくはその子孫である。

 

以下に、私が調べたスリナム系オランダ人の代表選手を紹介していきます。
欧州サッカーをよく観戦している人は、以下のほとんどの選手達に馴染みがあると思います!

 

過去のスリナム系オランダ人の代表選手


ルート・フリット Ruud Gullit

ポジション:FW、MF
マルコ・ファン・バステンやフランク・ライカールと共に「オランダトリオ」として、イタリア・ACミランの黄金期を支えた1人。

 


フランク・ライカールト
Frank rijkaard

ポジション:MF、DF
「オランダトリオ」の一人。引退後はオランダ代表やバルセロナ等で監督業をする。私にとって、ロナウジーニョがバルセロナに在籍していた時の監督のイメージが強い。

 

1988年欧州選手権では、マルコ・ファン・バステンと共に「オランダトリオ」を形成していたルート・フリット、フランク・ライカールトを中心に躍動し、初優勝を果たします。

ソ連相手にした決勝戦でマルコ・ファン・バステンのボレーシュートは歴代最高ゴールの1つと言われています。

 


エドガー・ダービッツ Edgar Davids

ポジション:MF
緑内障を発症・手術後に目を保護するために着用しているゴーグルがトレードマーク。強靭な肉体に無尽蔵のスタミナで相手を追いかけまくるプレースタイルから、「闘犬」と呼ばれていた。

 


パトリック・クライファート Patrick Kluivert

ポジション:FW
オランダ代表歴代3位の得点数を保持し(40ゴール)、6年間在籍したバルセロナにて点取り屋として活躍。

 


ジミー・フロイド・ハッセルバイク

Jimmy Floyd Hasselbaink

ポジション:FW
イングランド古豪リーズ・ユナイテッド、チェルシー2チームに在籍中に2度リーグ得点王となる。

 


クラレンス・セードルフ Clarence Seedorf

ポジション:MF
欠点がない万能型MF。UEFAチャンピオンズリーグ(欧州クラブ選手権)優勝を3つの異なるクラブで4度経験する偉業を持つ。オランダサッカー界及び社会貢献を評価され、オランダ王家から「ナイト」の勲章を授与される。

 

 

ダービッツ、クライファート、セードルフ3選手はオランダリーグ名門クラブであるアヤックスの下部組織出身で、デニス・ベルカンプ(FW)(以前にこちらの記事にて紹介)やファン・デル・サール(GK)と共にアヤックス黄金世代と呼ばれています。

彼らを擁したオランダ代表は、1998年フランスW杯で優勝候補の一角と言われていたが、結果は4位と初優勝まであともう少しで大会を終える。その後は2000年欧州選手権ベスト4、2004年欧州選手権ベスト4と優勝には届かなかったが、良い成績を残したと言える。

 

ちょっと前のスリナム系オランダ人の代表選手


ナイジェル・デ・ヨング Nigel de Jong

ポジション:MF
プレースタイルは同国先輩のダービッツに類似。チームが危険な状況でカードを貰っても相手を止める「潰し屋」。ただし、危険なタックルなどもあり、多くの選手が骨折などの犠牲に・・・

 


ライアン・バベル Ryan Babel

ポジション:FW
オランダ代表最年少ゴール記録(18歳)を保持し、若い時から将来を渇望された選手。
将来を期待されイングランド名門リヴァプールに移籍するも、あまり活躍が出来ず、非常に残念だった選手。

 

 


ロイストン・ドレンテ Royston Drenthe

ポジション:SB、MF、FW
2007年に行われたU-21欧州選手権にて最優秀選手賞に輝くなど、神童と呼ばれた。スペイン名門レアル・マドリードに移籍し輝かしい未来が待っているかと思われたが、守備力に難があり活躍出来ず。現在は中東でプレイしているそう。

 

 


エルイェロ・エリア Eljero Elia

ポジション:FW
21歳のときに在籍していたオランダ・トゥエンテでの活躍が評価され、当時のオランダ年間若手最優秀選手賞を受賞。ドイツ、イタリアと渡り歩き、現在はフェイエノールトで活躍中。

 


イェレマイン・レンス Jeremain Lens

ポジション:MF
スリナム代表経験あり。現在はトルコ名門フェネルバフチェにてプレイ。

 

 

現在のスリナム系オランダ人の代表選手


クインシー・プロメス Quincy Promes

ポジション:攻撃的MF
近年になり、オランダ代表の試合でちょくちょく出場している選手。現在はロシア強豪スパルタク・モスクワで活躍中。今後は欧州主要リーグに移籍してくるかな・・・

 


フィルジル・ファン・ダイク Virgil van Dijk

ポジション:DF
若手DFで身長も高く、CBらしい選手。日本代表DF吉田が在籍するイングランド・サウサンプトンに所属。今後のオランダ代表中心DFになるか期待!

 


ジェフリー・ブルマ Jeffrey Bruma

ポジション:DF
上述したファン・ダイクとともに今後のオランダ代表DFの中心的存在になりそうな若手選手。今後の成長に期待!

 


ジョルジニオ・ワイナルドゥム  
Georginio Wijnaldum

ポジション:MF
特別長所がない選手ですが現代表で一番注目している選手です。今季からイングランド名門リヴァプールにてプレイし、相手ボールを奪い中盤から前線に一気に駆け抜け、相手ゴールを奪うプレースタイルに魅力ありの選手。

 

現地時間2016年10月10日に行われた2018年ロシアW杯欧州予選の大一番だったオランダVSフランスの試合には、上記で挙げた4選手が出場していた。参照記事
※結果は0-1と敗れはしたものの、若手主体のチームで強豪フランスに善戦した試合内容だった。

 

このように振り返ってみると、過去のオランダ代表の栄光はスリナム系オランダ人の活躍なくして成し遂げられなかったであろうと思われます。

また、今後のオランダ代表は、特にこれまでのオランダ代表中心メンバーが代表から離れ、チームの若返りが行われている現在、上記の4選手が中心選手として新たな「オレンジ軍団」を作り上げていくことに期待したいです!

 

サッカーオランダ代表に興味のある方は、これからの代表試合をスリナム系オランダ人選手に着目して試合観戦してみるのはいかがですか?

 

 

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト。オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。


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大学時代に旧ユーゴスラヴィア史を研究し、1年間セルビアに留学。旧ユーゴ史研究者に少し憧れたものの諦める。現在は、オランダ・セルビアに特化した記事を書くフリージャーナリストとして活動。

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