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創造性豊かなオランダが誇る歴史上の発明品10選

創造性豊かなオランダが誇る歴史上の発明品10選

人口1,700万人、国土が九州と同じくらいの大きさであるオランダ王国は、かねてより最先端の製品を開発する科学技術とイノベーション力を持つ国として世界をリードしています。

オランダの首都アムステルダムは様々な文化的背景を持ち、多種多様な才能に溢れた若者が集まる都市として世界中から注目を集めているだけでなく、日夜新たな製品やシステムがどんどん開発されて、世界を驚かしています。

このような現状は、オランダがこれまでに発明してきたものを紐解いてみると、決して偶然の産物ではないのかもしれません。

 

この記事では、創造性豊かなオランダが誇る歴史上の発明品を10点紹介します。中には、「これってオランダが発明したのものなんだ!?」と驚くものあったりします。

 

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顕微鏡

顕微鏡

誰しもが小・中学校の理科の授業で一度は使ったことがあるであろう顕微鏡は、実はオランダで発明されました。

今から400年以上も前に当たる1590年代に、オランダ(当時ネーデルラント連邦共和国)南部のミデルブルフにて眼鏡職人だったサハリヤス・ヤンセンとその父ハンス・ヤンセンが、現在使用されている顕微鏡の原型を発明したとされています。

この顕微鏡の原型では、2枚のレンズを組み合わせたもので、検証物を3倍から9倍拡大で観察することが可能だったと言われています。

 

その後、科学革命の中心人物であり、天文学者であったガリレオ・ガリレイがこの顕微鏡を改良して、昆虫の眼球を描写しています。

特殊な仕事などを行っていない限り、普段の生活では顕微鏡を使用することはほぼないだろうとは思いますが、オランダ人ヤンセン父子の顕微鏡発明のおかげで、生物学や細胞学などの学問は大きく発展したことは間違いありません。

 

スネレン視力表(視力検査チャート)

スネレン視力表(視力検査チャート)

上記の図ような視力検査をする際に使用するチャートはスネレン視力表と呼ばれていますが、私含め日本で生まれ育った人にとって全く馴染みのないものかと思います。

日本ではランドルト環と呼ばれる大きさの異なるC字型を使用して、上下左右のどこが開いているかを観察して視力を図りますが、上記のスネレン視力表は欧米の視力検査で頻繁に使用されているようです。

東ヨーロッパのセルビア出身の妻に聞いてみると、セルビアもこのスネレン視力表を使用しているとのことで、ヨーロッパでも東西広く使われているものなのかなと思います。

 

さて、この視力表の名前スネレンとは発明者の名前から由来しており、ユトレヒト大学医学部を卒業したオランダ人眼科医ヘルマン・スネレンが1862年に発明しました。

発明から150年以上の年月が経過してもなお、この視力検査チャートが依然として欧米で主流になっていることは注目すべき点です。

 

カセット、CD、DVD、ブルーレイ

カセット、CD、DVD、ブルーレイ

カセット、CD、DVD、ブルーレイ・・・・実は、これらのAV(オーディオ・ビジュアル)機器はすべてオランダのある企業は発明しました。その企業とは、フィリップス社です。

フィリップス社は日本のパナソニック社やSONY社などと同じ電子機器関連メーカーであり、オランダ屈指の大企業です。

日本市場においてフィリップス社と言えば、あごひげを剃る電気かみそり器(シェーバー)や油を使わないで揚げ物ができるノンフライヤー器でのみ知名度がある会社かと思います。

 

CDやDVD、ブルーレイに関しては現在のAV機器市場において依然として主流のものとなっていますが、カセットテープは2000年以降に生まれた若者にとっては一度も使ったことがない人もいるかもしれません。

カセットテープは1963年にフィリップス社によって発明されたものであり、発明から40年弱もの長いあいだに渡って、世界中の人々に音楽を気軽に聴くことができる社会を作ってくれたことだと思います。

1990年生まれの私も小さい頃は、地元のCDレンタルショップでCDを借りてきて、家でカセットテープに録音することが趣味でした。私の記憶が正しい限り、2000年代に入ってからMD(ミニディスク)が登場してカセットテープが市場から徐々に消えていったように思います。

 

このように見てみると、日本ではあまり知名度のないものの、オランダのフィリップス社が世界中のAV機器で主流となっていた数々のフォーマットを発明してきたことはオランダが誇るべきことでしょう。

 

Bluetooth

Bluetooth

Bluetooth(ブルートゥース)は、デジタル機器用の近距離無線通信規格の一つです(正直に言って、私自身はBluetoothの正確な使われ方や役割を上手く理解できていなかったりしています)。

 

私の記憶が正しければ、Bluetoothは大分前から単語として聞いていたものの、近年になってから様々なデジタル機器同士を繋ぐ役割として重宝されるようになってきた印象を受けます。

例えば、現代社会に不可欠なスマホとワイヤレス・イヤホンやApple Watchなどのスマートウォッチなどを、コードを使うことなく(ワイヤレス)互いに繋ぐ役割をしていたりしていますね。

 

このBluetoothは、エリクソンやインテル、東芝などの様々な企業が合同して開発・改良が行われていましたが、上記のようにワイヤレスでデジタル機器同士を繋ぐアイディアは、あるオランダ人エンジニアによって1990年代に導入されたものと言われています。

このオランダ人エンジニアの名はヤープ・ハートサン(Jaap Haartsan)博士であり、彼は世界的に有名なデルフト工科大学で博士を取得した人物です。彼は1991年からエリクソンで働き始め、この時にBluetoothの製品仕様を開発したとされています。

 

Wi-Fi

Wi-Fi

現代社会で生活する上で、無くてはならない存在になってきたWi-Fi(ワイファイ)。昔は有線でインターネットを利用していた時代とは異なり、ほとんどの人がWi-Fiを通じてどこでも気軽にインターネットへアクセスできるようになりました。

 

実は、Wi-Fiの基礎は2人のオランダ人ネットワーク開発者によって発明されたとされています、オランダ人開発者Victor HayesとCees Linksは、1990年代にワイヤレス技術製品が発展していくと確信し、最初のWi-Fi規格IEE 802.11を推進していきました。

前者のVictor Hayesは「Wi-Fiの父」と呼ばれています。

 

オレンジ色のにんじん

オレンジ色のにんじん

にんじんと言えば、オレンジ色が当たり前だと捉えている人が多いと思います。

しかしながら、17世紀以前の世界では、多くのにんじんは紫色か白色、黄色だったようです。そして、今では考えられないような色をしたにんじんが、現在主流となっているオレンジ色へと変化していった背景にはオランダが関わっていました。

一説によれば、当時のオランダ農家で栽培していたにんじんが突然変異を起こして、オレンジ色のにんじんが栽培されたと言われています。そして、このオレンジ色のにんじんを素晴らしい!と捉えた当時のオランダ王家は、オランダで栽培していくことを決めたとされています。

 

当時のオランダ王家はオラニエ=ナッサウ家であり、この王家は現在のオランダ国王の家系まで繋がっています。王家の名前となっている「オラニエ」とは「オレンジ色」から由来しているものであるため、王家の名前ともなっているオレンジ色をにんじんを当時の王家が気に入ったことは不思議ではない話だと思います。

 

実際にはオランダ人が意図的に「発明」したものではないものの、オランダ人のおかげで現在主流となっているオレンジ色のにんじんが食卓を彩っていることは間違いありません。

 

株式会社

株式市場

オランダから貿易を求めた長い船旅を行っていた(オランダ)東インド会社に対して資金援助するという形で、当時の議員やビジネスマンたちは1602年に世界で初めてとなる「株式会社」に投資を行いました。

当時は社会的立場に関係なく、すべての国民がこの東インド会社の船旅に投資をするように促されていました、このように社会全体が幅広く投資できる環境は、17世紀のオランダ経済の躍進に大きく貢献したと言われています。

 

フェア・トレード

フェア・トレード

フェア・トレードは近年の日本でも、スーパーなどでよく目にするようなってきたのではないかと思います。

フェア・トレードとは、日本語で公正取引、詳細には(アフリカや東南アジアなどの)発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組みを指します。

頻繁に目にするフェア・トレード商品と言えば、コーヒー豆やチョコレート、バナナなど原材料または作物自体が発展途上国で生産されているものが挙げられます。

 

世界で最初のフェア・トレード・ラベル

世界で最初のフェア・トレード・ラベル

1988年にフェア・トレードを支持する2人のオランダ人が、世界で最初のフェア・トレード・ラベルを開発しました。

このラベルを開発したオランダ人は、オランダ中部の街ユトレヒトでNGO団体「Stichting Max Havelaar」を起ち上げています。

 

堤防と人口島

堤防と人口島

オランダは国土の4分の1が海抜よりも低い国であることから、長年に渡って水害や津波などによって多くの人命や物質的被害を被ってきました。そうした自然災害から国家そして国民を守るため、水に関連した開発に関して有名な国でもあります。

 

そのため、津波から国土を守る堤防や土地不足を解消する人工島の創造はオランダにとって不可欠であり、オランダ人が最初に発明してもおかしくない技術力だったと言えます。

 

望遠鏡

望遠鏡

冒頭で紹介した顕微鏡に続いて、天体観測する時などに用いる望遠鏡もまたオランダで発明されました。

 

顕微鏡が発明されてから10数年後の1608年に、ドイツ生まれのハンス・リッペルハイは顕微鏡を発明したヤンセン父子が住んでいた街と同様にミデルブルフで、世界で最初の望遠鏡を発明しました。

望遠鏡の発明からちょうど1年後には、ガリレオ・ガリレイがこの望遠鏡を使って星座表を描きました。

 

参考資料
10 Inventions You Didn’t Know Were Dutch“, Invest in Holland(アクセス日:2018年4月14日)

 

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト。オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。


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大学時代に旧ユーゴスラヴィア史を研究し、1年間セルビアに留学。旧ユーゴ史研究者に少し憧れたものの諦める。現在は、オランダ・セルビアに特化した記事を書くフリージャーナリストとして活動。

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