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【レビューあり】ノンアルコールビール「ハイネケン0.0」が世界を震撼させる?

【レビューあり】ノンアルコールビール「ハイネケン0.0」が世界を驚かす?

2017年3月7日(火)に、世界第2位のシェアを占める世界的に有名なビール会社ハイネケンがブランド史上初めてとなるノンアルコールビール「ハイネケン0.0の販売を地元オランダで開始しました。

ハイネケンのビールと言えば、多くの日本人にも緑色のボトルでお馴染みですよね?

日本市場の外国産ビールに限って言えば、最も人気のあるビールなのではないでしょうか?

 

ノンアルコールビール人気の高まりは日本特有のものであると思っていましたが、実際には日本だけでなく世界的なトレンドとなりつつあるようです。

例えば毎日多くのビールが消費されているオランダでも、様々なブランドがノンアルコールビールを販売しています。この背景には、オランダでノンアルコールビール人気の高まりが挙げられます。

オランダ国内のビール愛好家(月に最低一度はビールを飲む者)のうち24%は、月に一度はノンアルコールビールを飲んでいる調査結果があります。オランダ国内のビール愛好家は、18歳以上のオランダ国民の約半分=約850万人であることから、ノンアルコールビールを月に一度飲むオランダ国民想定数は約200万人に上るということです。(参考資料はこちら

 

こうした状況の中で、世界的ブランド「ハイネケン」がノンアルコールビール市場に参入し始めたことは大きな意味を持ち、今後もノンアルコールビール市場は拡大していく予想があることを示しているのではないでしょうか。

 

今回は、世界市場に先駆けてオランダで販売開始されたノンアルコールビール「ハイネケン0.0」をオリジナルの「ハイネケン」と飲み比べを行い、実際に美味いのかどうかを検証してみたいと思います。

その検証とレビューを行う前に、ハイネケン・ブランドが今になってノンアルコールビール市場に参入した背景を解説したいと思います。

 

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「ハイネケン0.0」が誕生した背景と大いなる野望

「ハイネケン0.0」が誕生した背景と大いなる野望

ノンアルコールビール「ハイネケン0.0」は、ハイネケン社のこれまでの市場戦略に変化をもたらすものとされています。なぜならば、同社の前社長フレディ・ハイネケンはノンアルコールビールの存在が「ハイネケン」ブランドの名前に傷をつけると感じていたために、同ブランド名でのノンアルコールビール製造は絶対にないと誓っていたからです。

一方で、同社の現責任者はノンアルコールビール製造による「ハイネケン」ブランド名に与える変化を問題視していません。つまり、会社上層部が目指すブランド戦略の「変化」が、今回の「ハイネケン0.0」の誕生に繋がっていることになります。

 

このブランド戦略の変化に与えた外的要因は、ヨーロッパ内でのノンアルコールビール市場の拡大が挙げられます。

カナダの研究グループが発表した調査結果によれば、ヨーロッパ内における通常のビール市場が縮小しているにもかかわらず、ノンアルコールビール市場が2010年から2015年にかけて5%も増加したと発表しています。例えば、スペインのビール市場では約10%ものシェア率をノンアルコールビールが占めています。

このノンアルコールビール市場の拡大から、ビール愛好家の中にアルコールによって酔っ払いたくないという要望が高まっているを示しているのではないかとハイネケン社は考えています。

※「ハイネケン0.0」のCM:製品スローガン「すべての人に開かれている」

 

また、ノンアルコールビール新規事業の参入には、長期間かけて十分な研究開発を行った上での決断になります。そのため、ハイネケン愛好家だけでなくビール愛好家にも満足してもらえると確信しているようです。

ハイネケン社のビール醸造開発者によれば、ハイネケン社はこの「ハイネケン0.0」の製法開発に約2年間の歳月をかけたと話しています。この研究開発によって、現在他のメーカーやブランドから発売されているノンアルコールビールが甘く麦芽の風味が強すぎている一方で、「ハイネケン」ブランドは通常のアルコール5%ビール「ハイネケン」が保持するフルーティーで、苦味と甘酸っぱさのある味を再現することに成功したようです。

そして、「ハイネケン0.0」は通常の「ハイネケン」やコカ・コーラと比較して半分のカロリーしかありません。健康志向でビールを控えようとするビール愛好家にも嬉しい話です。

 

このようなヨーロッパ内における更なるノンアルコールビール市場拡大への期待と「ハイネケン0.0」の質の高さに自信を持つ「ハイネケン」ブランドの責任者は、同ブランドの大きな野望を次のように話しています。

「1015年先にはノンアルコールビールは多かれ少なかれ世界的トレンドとなることが想定できる。私たちハイネケン社は、ノンアルコールビール業界で世界をリードする存在になりたい。」

参照記事:Heineken launches a non-alcoholic beer hoping to dominate the global beer market, Business Insider; Georgina Varley, Heineken announces the launch of its alcohol-free lager following a decline in global alcohol sales, City A.MDutch brewer Heineken to launch its first alcohol-free beer, DutchNews. (アクセス日:2017年5月15日)

 

ノンアルコールビール「ハイネケン0.0」のレビュー

「ハイネケン0.0」のレビュー

「ハイネケン0.0」のレビュー(左:通常の「ハイネケン、右:「ハイネケン0.0」)

現在のところオランダでは、「ハイネケン0.0」には250ml入りの瓶ビールと350ml入りの缶ビールが販売されています。

前回にオランダ大衆ビールの飲み比べを行ったとき同様に、今回も缶ビールではなく瓶ビ―ルで行います。

※オランダ産の大衆ビール8種類のレビューは、以下の記事にて紹介しています。

 

裏側ラベルの様子

裏側ラベルの様子(左:通常の「ハイネケン、右:「ハイネケン0.0」)

裏側ラべルを見比べてみると、「ハイネケン0.0」にはアルコール度数0.0%としっかりと記載されていますね!また、通常の「ハイネケン」に記載されている「飲酒運転禁止」「18歳以上飲酒可能」「妊娠中飲酒禁止」のロゴが見当たりません。

 

グラスに注いだ時の泡立ち具合

グラスに注いだ時の泡立ち具合(左:通常の「ハイネケン、右:「ハイネケン0.0」)

早速、グラスに注いでみると通常の「ハイネケン」では一般的なビール同様に良い具合の泡立ちです。一方で、「ハイネケン0.0」では注いだ瞬間は一時的に泡立ちましたが、すぐに消えてなくなってしまいました。

※これは商品に原因があるのではなく、私の注ぎ方やビールの温度、グラスの状態に問題があったのかもしれません。

 

では、実際に通常の「ハイネケン」とノンアルコールビール「ハイネケン0.0」を飲み比べてみましょう!

《飲む前の香り》

通常の「ハイネケン」とほぼ同等の爽やかなホップの香りがほんのりと漂う。香りだけで比べたら、どっちがノンアルコールビールなのか分からない

《味》

通常の「ハイネケン」の特徴は、ビール特有の苦みがあまり感じられず、爽やかな甘酸っぱさが口の中に広がり、飲み干した後に多少の苦みが感じられるものの爽快感が喉に残る印象だ。それに対して「ハイネケン0.0」は苦み自体が全くなく、口に含んでから飲み干した後まで甘酸っぱさが持続している

《飲んだ時の香り》

「ハイネケン0.0」は、通常の「ハイネケン」よりも更にフルーティーな香りが強まっていると断言していい。通常の「ハイネケン」もフルーティーな香りが特徴的であるが、それが100倍強まっているような印象。非常に心地よい。

《総括》

ハイネケン社が約2年間の歳月を製品開発にかけて販売しただけの質の高さに正直驚いた。「ハイネケン0.0」開発者が自信を持つ「通常のハイネケンが保持するフルーティーで、苦味と甘酸っぱさのある味」が本当に再現されている。

 

まとめ

【レビューあり】ノンアルコールビール「ハイネケン0.0」が世界を震撼させる?

実際にノンアルコールビール「ハイネケン0.0」を飲んでみると、その質の高さと完成度に驚くしかありません

日本で発売されているノンアルコールビールを何種類か飲んでみたことがありますが、正直に言って美味しいと思いながら飲むことができませんでした。そのため、ノンアルコールビールは「ビールを飲んでいる雰囲気」を味わうためのものであり、美味しさを求めるものではないと思っていました。

こうした経験を踏まえて「ハイネケン0.0」は、世界的知名度だけでなく製品の質の高さから世界のノンアルコールビール市場を震撼させる可能性を秘めていると断言できます。

 

現在のところ、「ハイネケン0.0」はオランダ市場のみで販売されていますが、今後ヨーロッパ各国やロシア、イスラエルなどの17ヵ国で随時販売されていくようです。なので、欧州やロシア在住者は是非試してみて下さい!

ちなみにノンアルコールビール「ハイネケン0.0」が今後、日本市場で販売されるかどうか気になるところですよね?

ハイネケンビールの日本国内での製造と販売ライセンスを保持するキリン・グループに問い合わせしてみたところ、残念ながら「現時点で発売の予定はなく、将来的にも未定」とのことでした。

しかしながら、今後の「ハイネケン0.0」の販売や日本のノンアルコールビール市場動向によっては近い将来、日本で見られる日が訪れるかもしれません。その日が来ることに期待しましょう!

 

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト。オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。


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大学時代に旧ユーゴスラヴィア史を研究し、1年間セルビアに留学。旧ユーゴ史研究者に少し憧れたものの諦める。現在は、オランダ・セルビアに特化した記事を書くフリージャーナリストとして活動。

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