KOTARO JOURNAL

なぜオランダに移住したのか。理由って何?

1週間ほど前に、画家フェルメールやレンブラントの有名な絵画などを展示しているマウルリッツ美術館周辺を妻と散策していた時のこと。

ある50代の男性が私達のもとに歩み寄ってきて、会話が弾みしばらく談笑していました。彼は、ハーグ在住者ではなくロッテルダム在住で地元の高校で歴史教師をしているオランダ人でした。

私達の馴初めやオランダに行き着いたこと等を彼に話していた際に、彼は以下のような質問をしてきました。

「なぜ移住先をオランダに決めたの?」

この質問に対し、1912年に締結された日蘭通商航海条約(The Treaty of Trade and Navigation between the Netherlands and Japan)の下、オランダでは日本国籍者に対して現地での滞在・個人事業主としての起業などに関して優遇されている側面があるため、と私は回答しました。(2016年9月頃に居住許可・起業許可・労働許可に関して変更点がありました。詳細はこちら

この回答に対し、彼は再び質問をしてきました。

「なぜ、オランダなの?ベルギーやフランス等他にも国があるでしょ?」

この質問に対し、私は上述した回答とほぼ変わらない内容で回答しました。
最終的に、彼は完全に納得したわけではなさそうでしたが、ロッテルダムや日本の観光地などを話し、最後は3人で写真を撮影して分かれました。

 

このオランダ人男性と話したあと、心の中で引っかかるものがありました。

それは、彼の質問に対して、私が回答したこと以外の理由が挙げられなかった、そしてその後しばらく考えてみても全く思いつかなかったからです。

私がセルビア共和国に1年間留学したのは、旧ユーゴスラヴィア史に興味があり、セルビア語を勉強したい、旧ユーゴ崩壊後の状況を見てみたい等のたくさんの強い興味・関心があったからこそ決断したことでした。
セルビア共和国で日本人を見かけることなど稀であり(在留日本人数は100人弱)、ましてセルビア語を現地で学ぶ学生数は残念ながらとても少ないです。そのため、セルビア人から「どうしてセルビア共和国なの?」という質問は頻繁にされましたが、私の興味・関心を伝えると皆納得するか私を変人扱いしていました(笑)

セルビア首都ベオグラードの街中(2011年)

セルビア首都ベオグラードの街中(2011年)

 

その反面、「オランダ」という国に対してセルビアに対するような興味・関心があるかと問われると・・・・・・・・・「ない」と言わざるを得ないです。
オランダ人男性の質問から考えてみると、もしオランダではなく他のヨーロッパ諸国、例えばベルギーやフランス等でオランダと同等の日本国籍者に対する優遇策が取られていたら、それらの他の国に移住していたと思います。

「オランダ」に対する興味・関心もない、ましてほとんど知識のない状態で移住してきたことを非常に恥ずかしく思ってしまった自分がいました。

こうした現状で、果たして「オランダ」という国を好きになれるのか、またオランダ社会へ溶け込むことが出来るのだろうか・・・・・

こうした現状を打破するために、以下の2点を考えました。

 

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オランダ語を学習する

Language

言語と社会、言語と個人の社会的統合の関係は非常に大きな関連性があると私は思います。もちろん、文化や習慣を受容することも社会に適合する上で重要ではあります。
その意味では、オランダ語を習得せずに自身をオランダ社会に統合を促すことは困難であると思っています。例えオランダ人の多くが英語を流暢に話すといえども。
なぜならば現地語を習得することにより、現地のより多くの情報にアクセスできたり、現地人の集団により溶け込むことができるはずです。

そのため、来月からオランダ語学学校に通い始めようと思っています。

私はこれまで、オランダ語が属するゲルマン語族言語に触れたことがないので、私にとって非常に面白い挑戦になります。また、比較言語学の領域が好きな私にとって、オランダ語と英語の類似性に関して非常に興味が湧いてきています!

 

オランダの歴史を学習する

History

私は大学時代に歴史学を専攻していたこともあり、「歴史」は私の人生にとって重要な存在です。そして、歴史を学ぶことは一般教養だけでなく、自身の社会的適合を促す要素で一番重要だと私は思っています。
なぜならば、現代に根付いている文化や習慣は歴史過程なくして存在せず、歴史を知らずしては文化や習慣を表面的にしか理解できないからです。

私は高校時代に世界史を選択していましたが、高校教育レベルではオランダの地域史はほとんど触れられないので、十分に理解しているとは言えません。

なので、早速Amazonにて計6冊のオランダの歴史に関する本を注文しまして、来週家族に頼んで送ってもらおうと思っています!

 

このオランダ人男性の質問は、オランダ生活を開始したばかりの私にとって大きな転換点になるかもしれません。
なので、今更ですが彼に「Dank je wel voor het vragen me 質問をしてくれて、ありがとう」と言いたいですね。

ちなみに現在オランダ移住を考えている方、そして既に移住した日本人在留者の方は、「なぜ移住先をオランダにするのか」または「なぜ移住先をオランダにしたのか」との問いに何と回答しますか?

 

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト。オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。


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コメント

  • コメント (2)

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    • Altpilskoelsch
    • 2017年 2月 06日

    初めまして。
    仕事の関係で毎年一度は(時には2,3度)アムステルダムに出張し、時間があれば都度オランダ各地を訪れています。今回はハーグのローマン美術館を調べていたら、こちらに辿り着きました。他のコラムも今後のオランダ出張の参考にさせて頂きます。
    「大地は神が創造したが、オランダはオランダ人が造った」と言われるそうで、オランダ人は自国が大好きなんだと感じます。奥様ともどもオランダ生活を元気に楽しまれることを祈念致します。
    尚、当方、同じ栃木は足利出身ですが18歳の春から横浜暮らしです。

    • NUT
    • 2017年 2月 08日

    Altpilskoelsch様

    コメントを頂きまして、ありがとうございます。
    ローマン博物館の記事が参考になれば、非常に嬉しい限りです。
    今までにオランダ国内の色々な美術館や博物館に行ってきましたが、ローマン博物館ほどワクワクさせてくれる博物館は今のところないですね!
    半日かけてゆっくり館内を巡ってもいいくらい様々なクラシックカーが置いてあり、飽きない博物館です!
    是非訪れてみて下さい。

    まだオランダで生活し始めたばかりで、オランダ人の友人が多くないために、オランダ人が自国を愛しているのかどうかはまだ自分で感じていますが、1つ言えることがあります。
    それは、多くのオランダ人が仕事中であっても楽しみながら生活していることです。仕事中であれ皆笑顔でリラックスしながら仕事をしている姿を見ると、こっちまで笑顔になりますね。

    足利市は、妻と共に「あしかがフラワーパーク」を訪れた記憶が一番残っています。夫婦共々非常にお気に入りのスポットで、また訪れたいなと思うばかりです。

    今後も面白い記事であったり、参考になる記事を定期的に書いていけたらと思いますので、今後とも楽しみながら読んで頂ければ幸いです。

執筆者のプロフィール

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フリージャーナリスト&英語・セルビア語通訳者
ブログ運営者のプロフィール

オランダのハーグに在住しながら、セルビア(旧ユーゴスラヴィア他諸国)で起きている現状を独自の目線で発信するフリージャーナリスト

オランダの社会文化や現地での海外生活を最前線から追いながら、かつてセルビアに留学した執筆者が、旧ユーゴスラヴィア地域の社会問題を取り上げていく。

お問い合わせは、info@kotaro-journal.comまで。

大学時代に旧ユーゴスラヴィア史を研究し、1年間セルビアに留学。旧ユーゴ史研究者に少し憧れたものの諦める。現在は、オランダ・セルビアに特化した記事を書くフリージャーナリストとして活動。

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